インサイドセールスのアポイント取得率アップのための活動・施策まとめ

インサイドセールスに従事する人であれば、アポイントの取得率を数%でも上げたいという方が多いと思います。
インバウンドで獲得したリードには数に限りがありますし、アウトバウンドの活動でも時間の関係で1日に架電できる量には限りがあるため、パフォーマンスを向上するためには、アポイント取得率を上げることが必要不可欠です。
今回は、インサイドセールスのアポイント取得率をアップさせるための活動や施策について紹介します。

1.リード生成から1分以内に架電する

架電からの商談獲得率
画像引用元:Case Study: 63,256 Calls Boiled Down to the Most Effective Web Lead Follow-up Strategies

この画像は、問い合わせや資料ダウンロードなどのリード生成から架電までの時間と商談化の割合について図に表したものです。
リード生成から1分以内の会話であれば商談化が39.6%で、その後時間が経過するごとに商談化率が減少します。
1日リードに対応しないだけで、商談化率は10%を切ってしまいます。
そのためインサイドセールスは、マーケティング投資のパフォーマンスを最大化させるためにも最低でも5分以内にリードに家電するようにルール設定をすることがおすすめです。

2.リード生成からすぐ架電することをチームで徹底する

リード生成から架電実行率

画像引用元:The Short Life of Online Sales Leads

画像は、アメリカのBtoC企業29社、BtoB企業13社の125万件ほどのリードへの営業活動を調査したグラフです。
生成されたリードに1時間以内に対応した企業は、1時間以上遅れた企業よりも有効会話率が7倍高く、24時間以上対応が遅れた場合よりも60倍以上有効会話率が高いという結果が出ました。
ただ、1時間以内にリードに対応できている企業は、全体の37%に留まっており、マーケティングに予算は投じるものの、営業までやり切っている企業は半分にも満たないからこそ、アポイント取得率を上げるためにはすぐに架電しましょう。

3.リード生成から最低6回は架電する

リードへの架電回数

画像引用元:The Best Time to Make Sales Calls In 2024

画像の上のグラフは、リードへの架電回数と会話率、下のグラフはリードへの架電を諦める割合です。
グラフからも分かる通り、6回目の架電までは会話率が上がり続けます。
1回しか架電しないよりも6回架電をした方が会話率は2倍以上上がるため、少なくとも6回は架電しましょう。

また、下のグラフでは、1回架電して会話できないだけで30%以上の営業が2回目の架電を諦めます。
マーケティングの投資を無駄にすることが無いよう、他の企業が諦めていても、自社は6回以上以上架電することがおすすめです。

4.活動量の余裕があればリード生成から10回までコールする

リード生成から架電回数と会話率

画像引用元:Case Study: 63,256 Calls Boiled Down to the Most Effective Web Lead Follow-up Strategies

3では、リード生成から少なくとも6回は架電する必要がある旨を記載しましたが、10回目までは少しずつ会話率が上がります。
ただ、上がり幅が小さいですので、活動リソースが余っている時に架電し、基本的には新規リードへの対応を優先してやるなど、チームの状況に応じて優先順位を決めて活動することがおすすめです。

5.架電は午前中に集中して行う

インサイドセールス_時間別の会話率

画像引用元:46,000件の架電データから読みとる「着電率」の傾向について

セールスリクエスト社が46,000件の架電データから分析した、架電からの会話率・会話件数の分析で時間帯によって会話率が異なることがことが分かっています。
9時台、10時台、11時台は、20%後半から30%台と、他の時間帯よりも120%〜180%高い傾向にあるため、架電はできる限り午前中に集中してやることで、顧客との会話率を高められます。

6.自社の顧客に繋がりやすい曜日は、集中して架電する

曜日別架電の会話率

画像引用元:The Best Day & Time to Make a Sales Call in 2024

アメリカの調査で、12,480件の架電データから顧客に営業電話が繋がりやすい曜日を可視化したのが上のグラフです。
こちらの調査では、水曜日が特に顧客との会話が行え、金曜日が顧客との会話数が少ない結果になっていました。

曜日別インサイドセールス会話率

画像引用元:46,000件の架電データから読みとる「着電率」の傾向について

先ほどのセールスリクエスト社の架電データの調査では、水曜日が架電からの着電率は月曜日と水曜日が低く、火曜日が最も高い結果になっています。
アメリカと日本のデータで異なる通り、自社サービスのターゲット顧客の曜日別の傾向があると思います。
架電データを分析し、会話率が高い曜日や時間は、会議を入れずに集中して架電することがおすすめです。

7.会話の主語は「私たち」にする

インサイドセールス主語

画像引用元:31 Cold Calling Statistics To Boost Your Sales Strategy in 2024

コールドコールを行う際、「Our」や「We」などを主語にすることで、商談獲得率が35~55%向上したデータがあります。
主語を「私」ではなく、「弊社」「弊社製品」「我々のチーム」など協調的な言葉に置き換えることで、電話の受け手の印象が変わる可能性がありますので、意識してみると良いかもしれません。

8.お客様に繋がって会話する時間は、〇〇分を目安にする

架電で商談獲得までの会話時間の長さ

画像引用元:The 2020 Sales Prospecting Performance Report

こちらは顧客との会話時間と商談獲得率をグラフにしたものです。
こちらのデータでは、会話時間が14分になるまでは商談獲得率が上がり続け、14分を超えると商談獲得率が下落しています。
架電する中で会話が弾んだとしても、受話者の時間の負担が大きすぎると商談獲得率が落ちてしまいますので、最後の商談設定・確認まで含めて14分以内を目安に架電してはいかがでしょうか。

9.初回の架電では、積極的かつ分かりやすく質問・説明を行う

会話時にインサイドセールスが話す時間の長さ

画像引用元:The 2020 Sales Prospecting Performance Report

このグラフは、インサイドセールスが一方的に顧客に話した時間と商談獲得した会話・商談獲得できなかった会話の関係をグラフ化したものです。
商談獲得できた会話の方が、インサイドセールスが一方的に話す時間が長くなっていることが分かります。
インサイドセールスが見込み顧客に会話をできた際、まずはヒアリングすることも重要ですが、会話が何ターンかした場合は、言葉を省かずに質問・説明・提案を行うことが商談獲得率の向上に寄与する可能性があります。
ただ、商材の認知度やターゲット顧客によって適切な長さは変わりますので、自社で研究することが必要です。

10.商談はできる限り夕方の時間に設定する

商談設定時刻別の不在・キャンセル率

画像引用元:GONG LABS THE WORST TIME TO SCHEDULE YOUR SALES CALLS, ACCORDING TO NEW DATA

こちらの画像は、商談予定時刻別の顧客の不在・キャンセル率をグラフにしたものです。
この調査では、8時台、9時台、10時台の不在・キャンセル率が高く、15時台、16時台、17時台の不在・キャンセル率が低いという結果が出ています。
おそらく、各企業でも商談のリスケやキャンセルは一定発生していると思いますので、よくリスケやキャンセルが発生している曜日・時刻には商談設定を顧客が希望しない限りは避けるような運用をすることで、実商談数を少しでも増やすことに繋げられます。

インサイドセールスが商談獲得率をアップさせるための施策まとめ

  1. 新規リードには可能であれば1分、難しくてもできる限り早く架電する
  2. 最初は不在でも最低6回、リソースを鑑みて10回は架電する
  3. 顧客との会話率が高い曜日と時間に集中して架電する
  4. 会話の主語を「私」から「チーム/製品/会社」に置き換える
  5. 会話時間は「一定の長さ」を超えないようにする
  6. 会話の中で質問や回答、提案は言葉を省略せず、分かりやすく必要な情報を話す
  7. 商談のリスケやキャンセルが多い曜日・時間はできる限り設定を避ける

インサイドセールスの活動データを分析し、アポイント・商談獲得率をアップさせよう

今回は、インサイドセールスのアポイント取得率をアップさせるための活動や施策について紹介しました。
インサイドセールスは、会社がマーケティング活動に大きな投資をしたものの効果を最大化させる役割を担っており、インサイドセールスの活動次第で見込み顧客に自社商材を提案・紹介できる数も大きく変わってきます。
商談・アポイント獲得率が1%上がるでけでも、月次・年次で見ると数値には大きなインパクトがあります。
ぜひ、自分・チームの営業活動データを分析し活動を見直すこと、活動のルール・やり方を改善し続けることで、商談・アポイント獲得率をアップさせてください。

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